サブクリニカルクッシング症候群
難治性副腎疾患の診療の質向上と病態解明に関する研究(ACPA-J)
- 【研究代表者】田辺 晶代
- 【所属機関名】国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院 糖尿病内分泌代謝科 医長
目的
本研究では難治性副腎疾患の代表疾患である副腎腫瘍疾患を対象として、1)新たな診断・治療法の開発の基盤となる疾患レジストリーの構築と疾患コホートの形成、2)診療ガイドラインの質向上に資する検査・治療法、疾患予後に関するエビデンス創出、を目的とする。
対象
褐色細胞腫(PHEO)、クッシング症候群(CS)およびサブクリニカルクッシング症候群(SCS)、ACTH非依存性大結節性副腎皮質過形成(AIMAH)、副腎皮質癌(ACC)、非機能性副腎腫瘍
登録基準
- 1) 2006年1月から2015年12月までの間に国立国際医療研究センター病院 糖尿病内分泌代謝科・泌尿器科あるいは共同研究施設を受診し診断された、PHEO(先行研究PHEO-Jを含む)、CS・SCS、AIMAH、ACC、非機能性副腎腫瘍の患者
- 2) 受診時年齢が20歳以上90歳未満の者
除外基準
- 1) 研究代表者または担当医師が不適当と判断した者
方法
デザイン
観察研究
目標症例数
計約1,950例
エンドポイント
主要評価項目
基本情報、血液・尿検査、内分泌検査所見、画像検査所見、治療法と予後との関連 など
副次評価項目
- 1) PHEO
a. 診断に最適な内分泌学的検査と判定基準
b. 転移性症例の早期診断に有用な検査と指標 - 2) CS・SCS
a. 診断に最適な内分泌学的検査と判定基準 - 3) AIMAH
a. 治療法(両側副腎摘出術あるいは薬物治療)と予後の比較 - 4) ACC
a. 予後に影響する臨床的背景
研究期間
- 調査対象期間:2006年1月1日~2015年12月31日
- データ収集作業期間:倫理委員会承認日~2016年6月30日
- 研究期間:倫理委員会承認日~2018年3月31日
評価スケジュール
- 1) 難治性副腎疾患の代表であるPHEO、CS・SCS、AIMAH、ACC、および対照として非機能性副腎腫瘍を対象に診療情報を収集し、EDCにて登録する。PHEOは先行研究PHEO-Jのデータを二次利用し、PHEO-J2として継続する。
- 2) 手術あるいはその他の治療開始後の治療効果、予後を経時的(6ヶ月、1年、2年)に経過観察し、有効な診断・治療法の確立に必要なエビデンスを創出する。
研究参加施設
- 国立国際医療研究センター 糖尿病内分泌代謝科
- 国立病院機構京都医療センター 臨床研究センター 臨床研究企画運営部、内分泌・代謝内科
- 金沢大学附属病院 先端医療開発センター
- 聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院 代謝・内分泌内科
- 京都大学大学院医学研究科 糖尿病内分泌栄養内科
- 大分大学医学部内分泌代謝・膠原病・腎臓内科学講座
- 大阪大学大学院医学系研究科 内分泌・代謝内科
- 鳥取大学医学部附属病院 第一内科診療科群・内分泌代謝内科
- 東京医科歯科大学医学部附属病院 糖尿病・内分泌・代謝内科
- 済生会横浜市東部病院 糖尿病・内分泌内科
- 学校法人 国際医療福祉大学 公衆衛生学